直母拒否ってツラいよね

私は3歳と0歳の子育て奮闘中の産婦人科医ママです。

現在旦那は単身赴任中、いわゆるワンオペ育児に翻弄されながらも毎日楽しく頑張っています。

 

さて、今日は母乳育児と直母拒否について書きたいと思います。

 

実は私、産婦人科医のくせに、出産するまで、というか自分自身がこの問題に直面するまで「直母拒否」という現象について知りませんでした。

 

1人目の出産は、3日間粘った末の緊急帝王切開で、術後の傷の痛みは想像以上で、授乳室と病室の往復、本当にしんどかった・・・

退院日まで母子分離の状態だったのですが、正直傷の痛みが強すぎて、ありがたいなと思っていました。

 

しかし!

 

退院後からが本当に大変でした・・・

授乳を拒否されるんです。

何度も何度も、お乳を咥えさせるのですが、プッ、プッと吐き出される悲しさ。

今思い出しても胸がキュッと痛くなります。

この時初めて、私は直母拒否の現象を知りました。

これって想像以上に精神的苦痛を与えられる出来事で、もちろん赤ちゃんには何の悪気もないのですが、母親にとっては失格の烙印を押されたかのような気持ちになってしまうんです。

 

桶谷助産院にもかなり足繁く通いました。聞けば上唇小帯が授乳の邪魔をしていて、哺乳がしにくいのでは、ということでした。

 

上唇小帯を切る手術も勧められましたが、そこまで踏み切る勇気も出ず。

 

なんで素直に哺乳瓶にしなかったのかなぁ?と今となっては思うのですが、当時の私は、何が何でも直母!!と必死でした。

 

毎日、搾乳→直母→哺乳瓶でミルクand母乳→搾乳器・哺乳瓶を洗浄消毒 のサイクルを延々と繰り返し、この生活をなんと1年続けました。

 

全国の迷える新米ママさんに是非伝えたいのは、こんなに母乳にこだわる必要は全くない!ということ。

 

哺乳瓶でもなんでも、赤ちゃんが飲みやすい方法で、飲むことさえできればなんだっていいんです。

 

当時の私は本当にいつもイライラしていて、全然育児を楽しめなかったので、少しでも同じように悩んでいるママさんが楽になれればいいなと心から思います。

 

そして、2人目は1人目の時と同じ道は歩まない!と心に決めていました。

絶対に直母拒否されても粘らず哺乳瓶とミルクにする、と何度も唱えていました。

 

2人目は1人目と違う病院で出産したのですが、術翌々日から母子同室で、傷が痛むのに大丈夫かなと不安でした。

母子同室になって、2人目の口をチェックすると、まぁご立派な上唇小帯だこと!

 

これはミルクですな。

 

そうは言っても、入院中は面会もないし、上げ膳据え膳ですることと言えば授乳くらいだったので、泣いたらすぐ咥えさせる、をとりあえず繰り返していました。

 

すると、娘も頑張っておっぱいにかぶりつき、『おっぱい出てこないぞー!!』と泣きながらくらいついていました。

 

1ヶ月もたたないうちに完全母乳になりました。ミルク大量買いしていたのに、拍子抜け。同じ口の形なのに、何が違うんだろう・・・

 

ええ、そう、違いは『母子同室』だな、とすぐに思いました。

やっぱり産まれてすぐに一緒に過ごすって大事なことなんだなと、産婦人科医として大変勉強になった出来事でした。

 

逆に1人目で泣く泣くミルクになって、2人目こそは、と思ってるママさんは母子同室で頑張って授乳してみてくださいね。

 

1人目は完全母乳だったのに2人目はミルクになってしまって悲しい、という話もよく聞きますが、

ミルクでも母乳でも、全く変わらなかった(笑)

と、みなさん口々に言ってます。

 

長くなってしまいましたが、とにかく赤ちゃんが飲めればいいんです!!

 

この記事が少しでも迷えるママたちの参考になれば嬉しいです。

 

それでは今日も1日頑張りましょう!!